山
「険(けわし)きを冒(おか)す」と書いて『冒険』
世界初の五大陸最高峰登頂者を皆さんはご存知だろうか?
五大陸最高峰とは、エベレスト(アジア大陸)8848M、マッキンリー(北米大陸)6194M、アコンカグア(南米大陸)6959M、キリマンジャロ(アフリカ大陸)5895M、モンブラン(ヨーロッパ大陸)4807M。
大量の隊員を荷揚げ要員やルート工作要員などして使い、ほんの一握りしか登頂できない極地法による高所登山に疑問をもって、後に彼は単独登山を主に選択したそうだ。
彼は先進国の機材や物資を大量に持ち込んで言わば『西欧文明流の力押しで自然を制覇する』という近代以降の冒険流儀を一概によしとせず、例えば登山における高度馴化と言った度合いを超えて冒険する現地で長期間を過ごして言わば生活馴化することから冒険を始めるのである。
「単独犬ぞり北極点到達」に先立つ約五ヶ月は単身グリーンランドのエスキモー宅に寄宿し、衣食住や狩・釣り・犬ぞりの技術に至るまで、極地に暮らす人々から直に学ぶことに努めた。
自然に挑むわけだが、自然に従うのだ。
素敵な冒険家じゃないかっ。
彼に素敵なエピソードが残っている。
エベレスト登頂の際、「カメラより山頂の石をみんなに見せた方がいい」と、山頂の石を持ち帰るためにNHKから渡されていた最新型のビデオカメラを山頂に置いていったそうだ。
その時の言い訳がまた面白い。
「カメラからテープを抜こうとして、手が滑ってネパール側に落としてしまった」だ。
その後、カメラは日本の第二次登頂隊によって発見され、無事に日本に戻ってきたらしいが。
とても残念な事に、彼は1984年2月12日の世界初マッキンリー厳冬期単独登頂の下山途中に消息を絶ってしまう。
捜索に向かったヘリが「手を振る彼らしき人物」を山中で発見したのだが、悪天候で救助出来ず、見失ってしまったそうだ。
消息不明。
安否不明。
最後の姿が『手を振っていた』というのもまた彼らしい。
今も彼はマッキンリーの冷たい氷の中で眠っているのだろう。。。。。。。
僕も「カメラより山頂の石をみんなに見せた方がいい」と思います。
植村さん、献杯
今宵のお酒は、秋鹿の山廃純米の原酒『山』を常温で。